ひとりデイケア

見えづらい体調不良や生きづらさを抱えてきた日々の、自分なりの工夫や癒しになる「ひとりデイケア」の記録ブログです。

服装と気分の話

最近は着物の話ばかり書いていましたが、実はレトロな洋服も好きです。

少し前に繁華街で電車を降りた時に、歩いていくたくさんの人たちを眺めて、「あれっ、皆モノトーンだ!」と思いました。着物やレトロな服の色柄や形、帽子やタイツなどの小物に心を奪われている私にとって、街の中の人々の服装が、ほとんどモノトーンに見えたのです。

私も派手なものよりシックな色味の方が好きですけど、でも色とか柄って楽しいじゃないですか。どんなものを身につけるかによって気分も変わりますし。出かける日は、何かその日のテーマを決めたりして。あまり周りの人がしていない格好だと目立つかもしれないけど。

でも着ていて気分が上がること、それが大事だと思います。着物の場合は、わざわざ声をかけてほめてくださる人もいます。こちらも周りを見る視点が少し変わりました。

和装も洋装も、素敵だなと思うのは古き良き香りのするものが多いのですが、趣味で色々手作りするようになって、好きな世界観を自分自身でも体現したいと思うようになりました。着物を好きなように着たり、古着やレトロな雰囲気の洋服と帽子を合わせたりして、自分なりに楽しむだけですけど。見た目にこだわりを持つことは、自己肯定感を上げるのに多少役立ちます(笑)

ちなみに私の買うリサイクルの着物や洋服は、ファストファッション並みに安いものばかりです。昔は古着には興味なかったけれど、良いものがとても安く買えたりします。それにビンテージやアンティークは、今はないデザインで作りも凝っていて、買えなくても眺めているだけで楽しいです。

他人からどう見られるか、特に周囲の人にどんな自分を期待されているのか、みたいなことを昔はもっと気にしていたのと、自分の気分とかモードが変わりやすくて、髪型や服装もコロコロ変えていました。でも、やっと自分が本当に好きな格好をできるようになってきた気がしています。今後は自分の服装で気分を上げていきたいです^^

お腹張るけど着物を着たい3

頻繁にお腹が張るため締め付けの苦手な私が、どういうふうにラクに着物を着るのかという話を6年前に書きました。

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着物着ない人にはなんのこっちゃ?ですけど、つまりは体調のことで趣味をあきらめない!!って話です。

以前は、帯については半幅帯のことしか書かなかったので、今回は名古屋帯を結ぶ時の帯枕についての話です。色々調べてみて複数の方が実践されており、私もやってみてとても良かったのでご紹介します。

YouTubeなど見ていても、着付けの仕方は本当に人それぞれです。私は襦袢や着物を着る時に紐や伊達締めを全く使わないので、名古屋帯を買ってお太鼓結びを覚えた際に、帯枕についた紐を見てショックを受けました。

せっかく胸紐も伊達締めも使ってないのに、これ結んだら苦しいんじゃないの…?これをしっかり結ばないと、帯が落ちるってこと!?

…と思ったんですけど、結ばなくてもいいとわかったんです。結ばずに紐を帯の下に引っ張り出せばOKという…

私はこの方法で帯枕が落ちたりしたことは、全くないです。紐の力だけでなく、お太鼓結びがきちんとできれば、構造上落ちることはないとわかりました。

ちなみに帯枕ですが、私は手づくりのものを使っています。100均のスポンジをガーゼでくるんだだけです。大きいほうはハサミで形を整えました。

帯はギュウギュウ締める必要はないみたいです。加減がわかってくると、洋服よりラクかも?と思える時もあります。着物でランチに行っても苦しくなりません。

昔の人は、現代人の洋服のように着物をいつも着ていたのだから、いろんな着方の工夫があったはずですよね。私はたまに外出する時に着物を着たいな~と思っているだけですが、なるべく心地よく気分も上がる着方を、今後も目指していきたいです。

平安ブームからの着物熱再び2

ずっと前に着物の魅力にハマって、6年前にはどうやって苦しくない着付けをするかの工夫の話なども書きました。その後少しブランクがあって、今年平安装束に興味を持ってからの再着物ブームです。

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今年は新たな体調不良で気が滅入ることが多かったのですが、大河ドラマを見る楽しみや、また着物を着たい気持ちに随分支えられました。

着物はリサイクルショップやフリマアプリなどで2、3千円くらいで買ったものばかりですが、状態の良いものが多く、元々は高価なはずの絹の素晴らしい織物や染め物です。中には戦前の「アンティーク」と呼ばれるものもあります。もう現代では作られることのない色柄や、失われてしまった技術による着物が奇跡的に残っているんです。

銘仙という明治~昭和初期くらいに流行した比較的安価な絹の着物があって、大胆な色柄が魅力でアンティークファンに人気です。
これを私は2枚持っていて、1枚はかなり安く買いましたが、袖や裾の内側に結構汚れがありました。それでそのままでは着られないと思ったのと、八掛という裏地のちらちら見える部分の生地を300円(!)で手に入れたので、一か八か自分で付け替えてみることにしました。

左のピンクがビフォーで、右がアフターです。着物の半分だけ八掛を解いて、半分ずつ同じように裁断して縫い付けるという試み、なんとかやり遂げました。床に広げて合わせるのが大変でしたけど。

以前に裁断と印付けをしてもらった反物を仕立てたことがあったので、和裁はほんのちょっとだけ知っていたのですが、着物を解いたらもう感心することばかりで。手縫いでいかに丈夫にきれいに仕上げるか、よく考えられているんですね。手縫いだからこそ、簡単に解いて直して長く着られるんです。

帯にもアンティークものがあります。私が持っている名古屋帯の中で、この(↓)黒字のアンティーク帯はかなり重かったのですが、それは中に入っている芯が重いせいみたいで。芯は簡単にはずせるということがわかったので、ちょっと端だけ解いて裏返してみました。

分厚い帆布みたいなのが二つ折りで入っていました…。
全部抜くと帯がペラペラになりそうだったので、この芯をお太鼓の辺りまでジョキジョキ~っと半分に切りました。そしたらほどよい厚みで、重さも気にならなくなりました。

こういう着物や帯のおかげで、中の構造を知ったりお直ししたりして、より着物を楽しめるようになりました。私の所へやってきてくれたことに本当に感謝です。

ほかにも、この着物はいつ頃どんな人が着ていたのかなと想像したり、この織物はどういうものだろうと拡大鏡で見て調べたり、手持ちの着物や帯と小物の組み合わせを何通りも考えたり。もちろん、動画を見ながら着付けの練習もしています。

以前着ていた時にはまだ持っていなかった名古屋帯も締めるようになり、また体調に関わる新たな課題と解決策も見つかったので、今度書こうと思います。